Yoko SATO, professeur de yoga, Ahtanga yoga, Yin yoga, à Paris, japonaise

mercredi 29 octobre 2014

家族

祖父の法要のため京都へ一時帰国した。祖父が亡くなったことを実感したのは、日本へ着いた時でもなく、お焼香の最中でもなく、パリへ戻る飛行機に乗る前の空港でだった。もう姿を見ることはできないとわかることは、物心ついてからこれまで身内の死を体験したことがなかった私には、寂しい感情であると同時に何か言葉では表せないとても不思議な感情だった。
法要とその後のお斎では、とても失礼ながら、顔も名前もうろ覚えどころか全然わからない身内の方々もいたのだが、なぜかその方々から、「ああ、フランスへ行かれてるお孫さんの・・・」と言われたりして、祖父は誰とも屈託なく話すことが出来る人柄の持ち主だったことを思い出した。私は実際のところ、祖父とそれほど仲が良いとは思っていなかったのだが(彼の価値観は私には生き苦しかったところがある)、彼の時代の周りの人々にとって、彼はとても存在感のある、人を率いる力のある人だったこともあらためて知った。
そして、この会に出席してわかったことは、祖父は私たちに、彼の家族皆に”家族のかたち”を提示してくれたということである。私が思春期のころ大嫌いだった、身内で集まる食事会や何かとある集まりも、それは彼にとって”家族のつながり”の証であった。それは単なる子孫の反映の印ではなく、独特な”家族のかたち”として築き上げられてきたものだった。それは偉大なことだと思った。
自己実現は、かたちとして現れるものばかりではないと思うが、かたちとして表現されたとき、家族を含めた他者との間で”自己”が活きるのだと思った。
ヨガスートラに示された八支則のうちの一つ、〈ニヤマ〉を考えさせられる。清浄・知足・苦行・学習・感謝。与えられたものに感謝し、自分の人生を信じて、それに対して力を惜しみなく注ぐ。
祖父の冥福を祈って。
命を与えてくれてありがとう。

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